トーキン★カフェ

カフェライター・山村光春さん
●東京以外にもあります?
■そうですね・・・(色々考える)あ、喫茶店でもいいですか?
●いいですよー。
■えー、福岡でいいますと珈琲美美ですね。
●どんな所が?
■もうね、珈琲がとにかくおいしい。僕の中では日本の5本の指に入るくらい好きな珈琲ですね。もう、アイスコーヒーがね。おいしいのはもちろんのこと、その前に繰り広げられるカウンター内でのパフォーマンスがあるんですよ。シェーカーの中にアツアツの珈琲を入れて、それを氷のカタマリの上に乗せて回すんですよ。そしたら氷が溶けて溝ができるんですよ。で、だんだんスピードがあがって氷が溶けていくんですね。こうすることで氷を入れずに珈琲を急激にさます事ができるんですよ。だから珈琲は氷で薄まらずに濃いんです。・・・絶品でございます。
●うおー、なるほどですねー。僕はまだ見たことないんで今度見に行ってみます。
■もう、近くに住んでいるんだから是非。僕は福岡に行ったら必ず寄ります。
●わかりました。で、山村さん、今までどのくらいのカフェに行かれたんですか?
■数えたことないんですが(笑)、どうだろ?まあ、100・200はくだらないと思います。ただ、自分が好きなカフェは何回もそこに行くんですよ。だから自分の好きなカフェが見つかるまでの旅はすごくしました。今は数より質が大事だと思ってますから。
●なるほど。そういうリサーチをしていく中でここ、ソネスと出会いました。そもそも出会いはいつ頃だったんですか?
■まさに「カフェの話」という本の取材の時だったんです。それが初めてで。オープンしてちょうど1年くらいの頃です。福岡に住んでる友達から教えてもらったんです。
●最初の印象はどうでした?やっぱりヨカッタですか?
■もうね、ソネスに来なければって感じですね。
●どれくらいヨカッタかっていう所はですね、この「カフェの話」を読んで頂くということで・・・。
■そうですね、ハイ。ぜひ読んでください。(笑)
●山村さんを引きつけたソネスの魅力があるはずです。
■あります!(笑)
●ということでですね、最近また本をお出しになられたということで、そちらのお話をお願いします。
■ありがとうございます。TakeawaySouvenirという本なんですが、カフェではなく「おみやげ」をテーマにした本でして、布のブックカバーが予め付けられた本。だからブックカバーといえばブックカバー、本と言えば本という、両方が一緒になった新しい形の本でございます。
●雑貨屋さんにもおけるし本屋にもおけるという。
■そうです。どっちにも置いていただいて、どっちにも売れようという魂胆です。(笑)
●あはははははは。(笑)いつ発売だったんですか?
■今年の4月のアタマだったので、まだ行き渡ってない状態かもですね。
●もう、できたてほやほやの新作なんですが、ざっくり内容を言うとどんな本なんですか?
■旅のおみやげと、おみやげにまつわるちょっとイイ話です。ショートショートストーリーみたいなのと、ビジュアルで構成した、いわばビジュアルストーリーブック、みたいな。
●旅というのはどのアタリの旅なんですか?
■この本を作るに当たってドイツとフランスに旅をしてきたんですが、その前から色んな所への旅が好きで、色んな国に行ったりしてるので、これまでの記憶とか買ってきた物なんかも含めて紹介されてたりしますね。まあ、ヨーロッパの国が多いですね。
●その辺りも山村さんの本なので、きっと面白い具合になってるかとは思います。ぜひカフェトラをご覧のみなさんも読んで頂きたいと思います。こちらはどこで購入できるんですか?
■大きな本屋さんには置いてる・・・ハズです。(笑)ただですね、通常の取り次ぎを通してない本なのでどこでも置いていないんです。だから雑貨屋さんとかで見つける事ができるかもですね。
●まさに置いてる店を探す旅という楽しみも味わえますね!(笑)
■そうですね。(笑)
●探して買えという!(爆笑)
■あはははは!(爆笑)
●まーでもカフェすきな人って探すのが楽しみみたいな所ありますからね。
■あ!いいこといいましたね、今!(笑)カフェを探すように、このおみやげの本を探して欲しいですね。(笑)
トーキンカフェ
●ですね。(笑)あとですね、最後になるんですが、これからのビジョンというか、今後こうしたことをやりたいとかってありますか?
■ハイ、あのですね、今計画している事としては「旅先のカフェ」というテーマで本を作りたいと思っています。まあ、今まで日本全国のカフェを取材した本を出してきたんですが、その世界バージョンをぜひやってみたいと思いまして。
●世界といえば、広いですけど。
■もうヨーロッパからアメリカから色んな国に行って、そこでささやかな常連さんが集まるような有名でもないんだけど素敵な雰囲気が漂っているようなカフェでイイ話を集めて、本にしようという野望があります。
●なんか聞いてるだけでワクワクしてくるようなお話なんですけど。
■もう、ワクワクしてください。(笑)
●具体的にいつ頃の話ですか?
■できれば今年中には。
●あ!じゃあ、もうそう遠くない近い話じゃないですか。
■あくまでも願望ですけどね。予定は未定です。(笑)
●山村さんのカフェを愛するココロがワールドワイドに広がって。
■カフェがすき、というより、カフェの中の「ちょっとイイ話」が好きなんです。(笑)カフェの中での人と人とのココロの交換や暖かくなるようなエピソードを探ることをライフワークにしたいと思っています。
●いやいや、それこそイイ話な気もしてますが、
■そうです。騙してます。(笑)
●じゃあ、最後の最後になりますが、カフェトラユーザーに向けてヒトコト頂ければ嬉しいんですが。
■えーとですね、福岡を含めて九州というのを僕が好きな理由としていいカフェができる土壌があると言う所に他なりません。というのがイイ意味でのいなかっぽさというか、都会の洗練された面を持ちながら田舎の持つ人と人との交わりを持ってるとうか、その距離感のバランスがとれてる街だと思うんですね。僕が好きなカフェもまさにそれで、そこにいることが気持ちよくなったり、楽しい気分になったり、刺激をもたらしたりという部分を持ちながら人が織りなす空気が感じられる。自分の好きな街と九州の街ってすごく共通性があると思います。だから、福岡のカフェには非常に期待をしております。こういう土壌にあるわけだからいいカフェができないワケがない!(笑)
●なるほど(笑)
■それを作っていくのがお客さんですが、こういう土壌にいいカフェを作るお客さんがいないワケがない!(笑)ですからスゴク期待してます。
●ただお店に行くだけじゃなく、お客さんがカフェの主役ですからね。そういう「自分もカフェを作ってやってんだぞ!」っていう気持ちを持ちながらカフェに行って、悪いところがあれば指摘する位の仲になってカフェを育てていくようになればいいですよね。
■スバラシイまとめです。(笑)
●あはは。いや、今日はホント長居時間でしたが、色々お話聞かせて頂いてありがとうございました。またちょこちょこカフェトラも見てください。
■ハイ、覗かせて頂きます。
●ぜひ(笑)それではありがとうございました!
■ありがとうございました!
というわけで、長時間に渡って山村さんとの楽しいひとときを過ごさせて頂きました。インタビューしているうちにカフェ談義に花が咲きまくってしまいまして、インタビューの一部は割愛させて頂きました。山村さんの印象は全国的にも有名なライターさんなのに非常に気さくな方。関西弁バリバリのしゃべりと「ぎゃっはっは!」という笑い声が今でも心に残っています。また必ずお会いしたい方ですね。今度来福された時には福岡の色んなカフェを案内しまくろうと今からたくらんでおります。(笑)
遅い時間にもかかわらずお相手して下さった山村さん、ご協力頂きましたソネスの木下さん、ありがとうございました!
(2004年4月 suede)
協力/CAFE SONES(中央区薬院)

カフェの話
(アスペクト)
眺めのいいカフェ
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カフェをやめたくなる本
(ギャップ出版)
Take away souvenir
山村さんは現在、ウーマン・エキサイトGalboにて「カフェと本と雑貨と街」というブログを連載中。
山村さんの日々の生活をのぞき見してみましょう。
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