私の一日の仕事はまずコーヒーをいれる事から・・・。
毎日毎日の習慣とはいえ、一日の始まりの大切な時間だからこそ我が家では皆それぞれが一番気に入っているマグカップを使っています。中でも夫と私のカップはアメリカの古き良き時代の香りが漂ってきそうなファイヤーキング!
ミルクガラスで出来たこのカップにはコーヒーがとてもよく似合います。眠気全開の気怠い朝に大好きなカップでコーヒーを飲む・・・それは忙しい朝のほんの僅かな贅沢。その日の活力はこんなふうに一日のスタートのちょっとした瞬間に大きく左右されているのかも知れませんね。
というワケで、今回の『うちカフェをはじめよう』は私が文句なしに大好きな、アメリカ・アンカーホッキング社の『ファイヤーキング』をご紹介致します。check it out!
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ファイヤーキングとは・・・?
アメリカのガラスメーカー、アンカーホッキング社が1940年代初頭〜1976年にかけて一般家庭やレストランウェアとして広く大衆向けに製造していた耐熱ガラス製品のブランド名です。低価格で丈夫な上に色や柄がキレイで可愛くて、当時のアメリカでごくごく当たり前のように使われていた大人気の食器でした。
日本でもここ数年'70年代の雑貨や家具といったミッドセンチュリー系のインテリアやアメリカンアンティークが注目されるようになり、そういった雰囲気にベストマッチする事から注目度が上がってきました。最近では関連書籍もたくさん出版されその売れ行きもかなり好調だそうで、ファイヤーキングの魅力にハマッてしまった人達をますます虜にして離さないようです。
このように製造されてから100年に満たないものは基本的に「アンティーク」ではなく「コレクティブル」と呼ばれており、1976年にファイヤーキング・ブランドが無くなってからは、アメリカだけに留まらず世界各国の熱烈なファイヤーキング・コレクター達に注目され続けています。
現在では入手困難なレア物も数多く、そういったものはアンティークショップやネットオークションなどでもかなりの高値で取引されています。
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私はいわゆる「ファイヤーキング・コレクター」と呼べるほど熱の入った収集家ではありませんが、数年前にアメリカン雑貨のお店で初めて本物のファイヤーキングのマグカップに魅せられて以来、いくつかのマグカップを少しずつ集めています。
このファイヤーキングのマグカップ、普段使いにするにはお値段も高めでちょっともったいないかも・・・と思うのですが、元々はスーパーマーケットなどで山積みになって売られ、その丈夫さと使いやすさから一般家庭で日常的にガンガン使われていた「大衆のための食器」だったワケです。
だから我が家ではその食器としての天命を全うしてもらうためにも敬意と愛情を込め、毎朝惜しみなくガンガン使っているというワケですね。(笑)
そんな我が家のファイヤーキング達をちょっとだけご紹介します。
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こちらが一番最初に購入したファイヤーキング。もっとも多く世に出回ったという「ジェダイ」のDハンドルマグカップです。
ミルクガラス特有の優しくて柔らかい質感と色合いが何ともいえません。このDハンドルマグカップにはターコイズブルーやアイボリーなど色も様々ありましたが、やっぱりファイヤーキングといえばジェダイというくらいこの翡翠色に魅せられた人は多いのです。まぁそういう私も例外なくその一人なのですが・・・。(笑) |
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こちらはスタッキング出来るタイプのマグカップ。左が1967〜72年にかけて作られた「キャンドルグロウ」シリーズのマグ。
右上はアドバタイジングと呼ばれる広告用マグ。アメリカが誇る皆さんお馴染みのあのハンバーガーショップの物です。
右下はチェックやストライプ、ドットなどパターンプリントもお得意としていたファイヤーキングの中でも色合いがポップでカワイイ、ギンガムチェックシリーズのもの。
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ファイヤーキングには大きく分けて無地のものと柄のものがありますが、無地のものではファイヤーキングの代名詞ともいえる『Jade-ite(ジェダイ)』と呼ばれるグリーンがあまりにも有名です。(※2つ上の写真のもの)
この優しいトーンのまさに翡翠のような色合いといい、ミルクガラス特有のなめらかな質感といい、これほどまでに多くの人々を惹き付ける理由がこれを手にした瞬間にすべて納得出来るような気がします。無地のものには他にもターコズブルーやアイボリー、ホワイトなどたくさんの色がありますが、どれをとっても皆柔らかで優しい色合いです。
また楽しい柄ものがたくさんあるというのもファイヤーキングの楽しいところです。いかにもアメリカらしいポップなものから繊細な花柄やキャラクター、チェックやストライプなどのパターンに至るまで実にたくさんのものが作られていました。
中でも特に楽しいのが、当時低価格で大量に作れる事からアドバタイジング(=広告用ノベルティなど)として様々な企業、お店、団体が作ったというオリジナルマグカップ。これらは「アドマグ」と呼ばれ、眺めているだけでも楽しいものばかりです。現在レア度が高いといわれるアイテムも、このアドマグに多いんだとか。
ファイヤーキングのアイテムはマグカップのみならず、ディナープレートやシリアルボウル、カップ&ソーサーなど用途もデザインも実に多種多様です。かつて様々な生活のシーンで活躍していた事を伺わせる実に様々なアイテムが、その丈夫さゆえに今でもたくさん残っています。
元々は低価格の日用雑貨だったワケですが、現在ではもう製造されていないコレクティブルものになるので価格は販売しているお店によって様々です。一番入手しやすいマグカップで一個2000円くらいから、入手困難なものになるとちょっとケタが違うくらい高値になっているものもあります。 |
「一家団欒の時間」を何より大切にするアメリカの一般家庭では、ママが台所にいる時間を少しでも短くするために早くから食器洗浄機が広く普及していました。今でも食器洗浄機でガンガン洗える強化ガラス製の食器は、イギリスなどにくらべ陶磁器の質があまり良くないアメリカでは日常的によく使われています。
そんな文化の中でこのファイヤーキングは、ちょっとくらいの衝撃ではビクともしない頑丈さと、オーブンやフリーザーでも使える便利さと、スーパーマーケットなどで気軽に買える価格帯と、可愛いデザインやポップで明るい色使いがウケて、大人気になったんでしょうね。
さて、ファイヤーキングの製品か否かはどこで見分けたらいいのでしょう?ほとんどのファイヤーキングの底面にはバックスタンプ(=刻印)があります。その刻印も製造された年代によって少しずつ違うのです。(※本物でも刻印の無いものもあります)
下の二つのマグはどちらもジェダイのDハンドルマグなのですが刻印が違っています。これはほぼ同じ型のマグカップなのですが、作られた年代が異なるという事を表している訳ですね。とはいえ製造年代が古い方もコンディションが良いので見た目はまったく変わりありませんが・・・。
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製造初期の'40〜'50年代いっぱいくらいまでは刻印もごくシンプルなものでした。こちらは'40年中期〜後期に製造された事を意味する「OVEN Fire-King WARE」という刻印。今から60年程前に出来たマグなんですねぇ。これより以前の本当の初期のものは「WARE」の部分が「GLASS」となっていたり、ただのゴシック体で「FIRE-KING OVEN GLASS」とだけ描かれていて、かなりレアといえるかも。 |
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'60年代以降に作られたものには上部に「ANCHOR HOCKING」と社名の刻印が入るようになりました。写真はその他にアンカーホッキング社のマークである碇マークが入り、その下に「Fire-King WARE MADE IN U.S.A」と賑やかな刻印。'50年代に作られたものにはまだアンカーホッキングの社名と碇マークの刻印が無かったので、つまりこれは'60年代に作られたものだという事を表しています。 |
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私には以前からどうしても欲しいファイヤーキングがありました。それは1967年〜69年までの3年間だけ作られたという「ブルーモザイク」というシリーズのプレートとカップがセットになった「スナックセット」と呼ばれるもの。白のミルクガラスにペイントされた何とも言えないキレイなブルーのカップと、白いプレートに描かれたブルーのモザイク柄がとても可愛くてカッコイイ、そんなアイテムです。
それがこの冬、遂に私の元に・・・!クリスマスプレゼントに夫がデッドストック(=いわゆる新品のまま当時売れ残ったもの)のとても良い状態のものを見つけてきてくれました。
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これがブルーモザイクと呼ばれる柄。この他にもディナープレートやサラダプレートなどがあり、いずれもプレートの中央にこの柄が描かれています。刻印は60年代の製造を表す「ANCHOR HOCKING 碇マーク Fire-King WARE MADE IN U.S.A」です。ファイヤーキングの中では新しめのものとはいえ、40年近く前のもの。経年の重みがヒシヒシと伝わって来るようです。 |
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こうしたシリーズもののファイヤーキングの多くは4人分が1セットになって売られていたそうです。欧米の食器は大体が4客か6客の偶数のセットになっていますが、これはホームパーティーを開く時に夫婦同伴で招待する習慣があるから、なんだとか。日本では「割り切れないように」という縁起をかつぐ意味合いから5客セットが主流ですよね。こういうところにも文化の違いがあるんですね。 |
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これがこの食器が入っていた箱。中身の状態はデッドストックなので新品ですが、箱には黄ばみや劣化が見られます。これはコレクティブル特有のもの。この箱に入ってうちに来るまで一体どんな人達のところにいたのでしょう?いつか使うつもりで買ったもののそのままガレージで眠っていたのかも・・・。 |
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箱の上部はこのように半円状に切り込みが入っています。箱のフタの部分をこのように折り曲げると中にはキレイに整頓されたカップとプレートが。きっとこんな感じでお店で山積みになって売られていたんでしょうね。そんな事をあれこれ想像してみるのもコレクティブルの楽しみの一つかも知れません。 |
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こういうお気に入りの食器を見ていると、日曜日のブランチに使おうとか、お友達が来た時にコーヒーと一緒にケーキを食べようとか、いろいろなシーンが浮かんできます。まだもったいなさの方が先に立って一度も使ってはいないのですが・・・。(笑)
ファイヤーキングに限らず、お気に入りの食器が生活の様々なシーンを彩ってくれるのはそれだけでとても幸せな気分になるものです。だからこそ毎日使うものほど思い入れのある食器を使いたいもの。小さな子供にも「割るからもったいない」と割れない素材の食器ばかり与えずにお気に入りを一緒に選んでみてはいかがでしょう?好きな物へのこだわりは「物を大切にする」という当たり前の事を今一度私達に教えてくれます。そうして普段の生活の中で自然に身に付いた感覚こそ本物の躾なのかも知れません。
とかく無駄な物に溢れた飽和な時代だからこそ、本当に好きなものを探し出すためのアンテナは常に錆びないようにしたいもの。平凡な毎日こそ素晴らしい!・・・そんなふうに思える「あなただけのお気に入り探し」をしてみませんか?
キーワードはただひとつ「好き」と思う気持ちだけ。「好き」というアンテナを張り巡らせて、いつもの街や公園やスーパーに出掛けてみましょう。きっと昨日とは何かが違って見えますよ。
(January,2004 by hanako)
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