おいしいコーヒーを求める上で最も重要な「鮮度」。

生豆を焙煎したコーヒーは「生鮮食品である」と是非お考えいただきたいのです。感覚としては「野菜」に近いでしょうか。 当然、焙煎したてであるほどおいしく、豆本来の香味を楽しめます。

コーヒーは経時しても、見た目があまり変わらず、いわゆる腐った状態にはならないので、いつまでも味が変わらないと考えている方もいらっしゃると思います。
ですが、個人的には冷凍保存で豆のままで40日、挽いた状態では15日位までが本来のおいしさを味わえる限界だと考えています。 大手ブランドの中には賞味期限が半年や1年という、とてつもない設定をしている商品があります。この場合の賞味期限とは「飲んでも害にならない期限」と解釈すべきであり、「おいしく飲める期限」とは全く無縁です。

コーヒー豆を販売する側のショップがこの「鮮度」をどれだけ意識しているかは、商品ケースをチェックしてみて下さい。

・常温のまま陳列した商品を販売していませんか?
・既に挽いた豆をパッキングした商品がありませんか?

コーヒーも置かれている温度が高いほど肉や魚と同様、酸化が進み、鮮度が落ちてしまいます。 少し極端ですが、これは魚屋さんが保冷や冷蔵ケースにお魚を陳列しないまま販売しているのと同じ感覚なのです。

また、挽くと酸化スピードが豆の状態より数百倍早く進みます。それだけ鮮度が落ちやすいという事・・ 既に挽いた豆を陳列しているのは、販売する際に「量って・挽いて・パッキング」する手間を省きたい売り側の論理でしかないと思います。

「コーヒーは酸っぱい」とか「飲むと胃にダメージが」とおっしゃる方は、「劣化したコーヒー」を召し上がった可能性が非常に高いと考えられます。 せっかくお買い求めされた商品が「すでに価値の落ちたもの」ではあまりに悲しいことで、「味の違いを楽しむ」以前の問題でしょう。

さて前回、「最も売れている中煎りのブレンド」をリクエストされるように申し上げました。 このコメントの意味は「最も売れている」→「販売回転が良い」→「比較的新鮮」と解釈することができます。

「そのショップの中では新鮮」と考えられるコーヒーが

・お湯を注いだときに「膨らまない」
・淹れて飲んだ最初の一口が「酸っぱい」

場合、おいしいコーヒーを味わうには、もう二度とそのショップに足を運ばなくても良いかと思います・・。


タンザニア「ムリンガ農園」
生豆にも「鮮度」があります。輸入に時間がかかり、劣化しやすい「アフリカ産」はその典型です。 「ムリンガ農園」の04年収穫品は鮮度も良く、やわらかい口当たりと柑橘を思わせる酸味が特徴です。