前回は、コーヒーの精製方法の一つ、ナチュラルを説明しましたが、いかがでしたか?
・・・『次回は、宿題にしていたもう一つの作り方(精製の仕方)を紹介して、また別の角度からコーヒーを考えてみようかね。』と言うところまででしたね。
さて、今回は、その続きと参りましょう。

ハニーおやじ:さて、前回、宿題にしていた4番目の精製法ですが、何だか分かったかな?
西岡:いやあ、分かりませんでした。って、嘘ですよ。分かったっす。セミウォッシェトですよね?
ハニーおやじ:そうね。それで良いね。でも、もう少し他の言い方は出来ないかな?
西岡:調べたんっすけどぉ、良く分からなかったんすよね。なんっすか?
ハニーおやじ:それはね、パルプト・デスムシラージドって言ってね、粘液質を強制的に取り除くやり方なんよ。最近は取り除く機械があるけど、機械がない所は、雑巾のようなものを使って、手で取り除いているんだ。その後、乾燥させるんだけど、この方式が一番新しい精製方法なんだね。
西岡:へぇ〜、そうなんっすか。知らなかったっす。
ハニーおやじ:もしかすると、自家焙煎の店をしている方でも、知らない人がいるかもしれないね。我々には常識の『パルプトナチュラル』ですら知らない人もいた位なので、無理もないけどね。さて、ここで4つの精製方法を復習しておこうか。

先ず第一は、前回紹介した『ナチュラル』。これはもうバッチリだよね。
第二番目は、『フリーウォッシュト』。これは今日、説明しましょう。
第三番目は、『パルプトナチュラル』。
そして、宿題だった第四番目は『パルプト・デス・ムシラージド』です。セミウォッシュトとも言うけど、正しく覚えておこうね。
どうでしたか?インターネットで調べて分かりましたでしょうか。


さて、今回は、二番目の『フリーウォッシュト』の説明に行きましょうか。
実は、ナチュラルの次に行われていたのは、この方法だと言われているんだけどね。
さて、収穫されたコーヒーの果実(サクランボに似ているからチェリーと言うことが多い)は、パルパーと呼ばれる皮剥き機に通され、皮を剥かれます。
皮を剥かれたチェリーは、ムシラージと呼ばれるヌルヌルした粘液質に覆われています。

この状態で、醗酵層と呼ばれる小さなプールに入れられ、水が貯められます。このプールは屋内の場合もあれば、屋外の場合もあります。場合によっては黒いビニールをかけられます(ザンビアにて撮影)。
すると、そのプールの中では何が起こると思いますか?
ヌルヌル+水分+適温=・・・そう、ヌルヌルを養分にして醗酵が始まるんですね。
そこから先は温度管理が重要で、頻繁に計測していきます。そのときの状態にもよりますが、十数時間から、三十数時間程度続きます。どこまで発酵行程をとるかを判断するのは経験が必要で、熟練者の仕事です。
さて、発酵行程を終えたコーヒー豆は、次にキャナル(水路)に通されます。


上の写真のように、木の鋤のようなもので洗うことにより、ヌルヌルをとってしまいます。何故、このような方法が考え出されたのか分かりませんが、よく考えたものだと思います。このように、発酵行程をとる処理の仕方を、フリーウォッシュトと言います。完全水洗式とでも言ったら良いでしょうか。このやり方は、このザンビアを始めとするアフリカ諸国の一部、コロンビア、中米諸国、インドネシアなど、多くの生産国で行われています。
こうして、サラサラにされた後、ナチュラルでも説明した乾燥工程に移っていきます。
後は、ほぼ同じです。これが、フリーウォッシュトと呼ばれる精製方法です。

ハニーおやじ:さあ、今日はどうだったかな?今回は、一般に良く知られている処理方法だから、まあ、復習みたいなもんだったね。
西岡:そうっすね。これは、僕でも知ってましたっす。ところで、次はなんっすか?
ハニーおやじ:そうね、じゃあ次回は残りの二つの処理方法をいっぺんにやろうかね。
西岡:ハイ!宜しくお願いします。楽しみにしてますからね。サボらんで下さいよ。
ハニーおやじ:へいへい。んじゃ

皆さん、如何でしたでしょうか?今回は、前回から一年以上間が空いてしまって申し訳ありませんでした。今年は、何とか連載できるように頑張りますので、どうぞ宜しくお願いいたしますね。

ハニー珈琲:井崎克英プロフィール
1953年、福岡県出身。1977年から小中学生向けの学習塾『高陵学園』を南区に設立。効率的な授業システムの構築に情熱を注ぐが、1996年南区野間ダイエーのコーヒー豆専門店『ハニー珈琲』の経営を頼まれ、権利を買い取り全く畑違いの道に進 む。2001年、スペシャルティコーヒーと言われる素晴らしいコーヒーを手に入れたく、創成期の『珈琲の味方塾』に参加。以来「本当に美味しいコーヒーとは何か」を常に追い求めながら現在に至る。なお、ハニー珈琲の全てのコーヒー豆はスペシャルティコーヒーになっている。

manu coffee :西岡総司プロフィール
1975年、長崎県出身。1997年頃より現在のmanu coffeeのスタッフ達に出会う。2001年に「師匠」と仰ぐハニー珈琲の井崎氏と出会い、スペシャルティコーヒーの存在を知る。2002年に独立し、2003年にはmanu coffee春吉店、舞鶴店の2店舗をOPEN。その後も気の合う仲間と出会いを重ね、現在スペシャルティコーヒーに没頭中。2006年に開催されたカフェトラグランプリ「最強の珈琲選手権」ではなみいる名店を押さえ、第1位を獲得。そのクオリティには高い評価を得ている。


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