
ハニーとマヌの面白珈琲談義

ハニーとマヌの面白珈琲談義 > 第6回 コーヒーの精製法(3)
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| ハニーおやじ:ところで、どう?西岡君、復習は進んだ? 西岡:ヘイっす。ばっちりっすよ。 ハニーおやじ:ほう。なかなかやるじゃん。 西岡:有難うございます。だいぶわかってきたっす。今日は何でしたっけ? ハニーおやじ:おう、そうね。今日は残りの二つの精製法だったよね。ところで、その二つって何だっけ? 西岡:まかしといてくださいよ。パルプトナチュラルとパルプト・デス・ムシラージドでしょ? ハニーおやじ:お!ちゃんと覚えとーやんか。珍しいな。 西岡:・・・!? ハニーおやじ:ところで、西岡君は産地に行ったことはあったっけ? 西岡:いや、ないっす。でもうちの庄司美杉を一度、井崎さんたちがコスタリカとパナマに行ったときに連れて行ってもらいました。 ハニーおやじ: そうだったよね、日本でコーヒーの生豆の生産を商業ベースでしているところはないので、そもそもコーヒーの木がどんなものかも知らないし、どうやってコー ヒーに仕上げていくのかを知らない人が殆どだと思うんだよね。まして精製方法の詳しいことになると、全くと言って良いほど知らないだろうね。以前、コー ヒーマニアのような人がきて、『お宅のブラジルってムンドボーノ(正しくはムンドノーボだが、その人はそう発音していた)? 自分はそれしか飲まないし、 その品種が一番美味いんだ。』お前はそんなことも知らないのか、みたいな顔をされて、結局何も買わずに帰った人がいたけど、コーヒーの味は品種だけで決ま るものではなく、同じ品種でも、標高、日当たり、土壌、ごく狭い範囲の空気の流れ(マイクロクライメイトと言う)、などいろんな要素が絡み合って微妙に変 化するものなんだ。写真はボリビアの農家でのひとコマですが、この写真は完熟チェリーの見本のようなもんだね。 西岡:そうなんっすよね。僕もSCAJのセミナーに行ったりとか、井崎さんから教えてもらったりしてるんで、少しは知ってるんっすけど、カフェをやってる人でも、あんまり知っていない人も多いからビックリっすよ。 ハニーおやじ:そうみたいね。まあ、それはさておき、早速残りの二つの精製方法を説明しようか。 西岡:宜しくお願いしまっす。 ハニーおやじ:じゃあ、先ずはパルプトナチュラルから行こう。ナチュラルの作り方は覚えてるよね。 西岡:はい、収穫した実のまんま干すやり方っすよね。ブラジルの殆どがこのやり方って聞きました。 |
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| 西岡:そうっすよね。ブラジルの場合、カップオブエクセレンスに入賞するのは、殆どと言って良いぐらい、このパルプトナチュラルっすよね。 ハニーおやじ:そうなんだ。特にブラジルでは先ほど言ったグリーンセパレーターが開発されてから、飛躍的に品質が向上したんだよ。嘘みたいにクリーンなコーヒーもあるしね。 西岡: そうっすよね。僕なんかハニーのコーヒーばっか飲んでるから、それが当たり前だと思ってたけど、この前、有名な店のコーヒー豆だって言われてもらったブラ ジルを飲んだら、本当に不味かったっす。なんて言うんすかね、後口が物凄く悪いって言うか、ザラツキ感があって、後に嫌な味がずっと残るんっすよ。ところ で、そのグリーンセパレーターって、どんな機械なんっすか? ハニーおやじ:口で説明するより写真のほうが分かり易いよね。次の写真がそうだ。 |
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| 西岡:パルプトナチュラルって他の国じゃやってないんっすか? ハニーおやじ: いや、最近少しずつ増えてるよ。コスタリカやパナマでもやってるところが増えてきてるね。コスタリカなんかでは、パルプトナチュラルのことを「ハニーコー ヒー」って言うから笑っちゃうよね。向こうの人は「ホニーコーヒー」って発音するけどね。初めて買ったとき、麻袋の上のほうに 「HONEYCOFFEE」って書いてあったときは、「いつもは『MIKATAJUKU』って書いてあるのに、何でうちの名前が入ってるんだろう?」と 思ったけど、それは、パルプトナチュラルのことだったんだよね。 西岡:そうだったんっすか。良く分かったっす。そいじゃ、最後のパルプトデスムシラージドってのをお願いしまっす! ハニーおやじ:OK。 パルプトデスムシラージドって言うのは、実は粘液質を強制的に剥がすやり方のことを言うんだ。タンザニアなんかはこのやり方だね。簡単に言うと、パーチメ ントの表面に付いている、ぬるぬるしたもの(熟度の高い豆はブリックス計で計ると22以上あることもある)を、強制的に取ってから乾燥させるやり方なんだ。 |
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| ハニーおやじ:どのやり方が一番良いのかと言うのは、それぞれの国、地域によって条件が異なるから、一概に言えないと思う。でも、各国のスペシャルティコーヒーに取り組んでいる熱心な生産者は、常にあらゆるやり方を研究していると思って良いと思うよ。 西岡:そんなんっすか。今日もまた勉強になりました。ありがとうございました。 ハニーおやじ: いやいや。ただ、いつも言っていることだけど、もうこれで俺たちはだいぶ知ってるぞ、などと思ってはいけないと思うんだ。君たちカフェの人たちは、どうす れば美味しいエスプレッソを淹れることが出来るかどうかを日々追求してるし、我々焙煎する側は、どうしたらもっと良い原料(生豆)を手に入れることが出来 るか、どうしたら、もっと原料の持つ良さを引き出せる焙煎が出来るか、などを日々研究しているんだよね。だから毎年5回も6回も産地に、しかも、大抵は毎 回同じところに行って関係作りをやっている訳なんだ。中には産地に行ったことがあると言って自慢してる人もいるようだけど、それは、例えば一回や二回お茶 の産地に行って農家を案内してもらい、茶畑を見て、隣接している製茶工場を見せてもらったとして、それで、どこの農家が一番美味しいお茶を作るのか、どう いう処理方法がそこの地域のお茶に向いているのか、毎年継続して良いものを売ってもらうにはどうしたら良いか、などといったことは、一回や二回行ったぐら いでは何も分からないよね。それを知るためには、同じ農園に足繁く通って、こちらを知ってもらい、友人のようになって、初めて少しづつ分かってくるものな んだよ。だから何度も何度も通い続けなければならないんだ。 |
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| 西岡:分かりました。いつもありがとうございました。でも、謙虚な心を失うって、自分じゃ気が付かないことが多いっすよね。僕がそうなったら怒って下さい。 ハニーおやじ:了解。本当に君が言っているように、慢心は全く自分が気が付かないから厄介だね。これからも、ひたむきに努力していくことが大事だと思う。頑張りましょう。 |
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上で、精製処理編は終わりです。現在、世界の生産国で行われている主な処理方法についてご紹介させて頂きました。コーヒーの豆屋をされてる方でも、ご存じない方がいらっしゃるかもしれませんので、そういう方の手助けに少しでもなればとも思います。 |






